3Dプリンターで出力したパーツを組み合わせたクリスマスツリー型ライトホルダーは、医学町ビル2F203号室FDstyleさん製作のものです。ビルの階段脇でチラチラ灯りが揺れています。
11月25日からのクリスマスマーケットは、医学町ビルとトールビルの共催イベントです。クルテクは医学町ビルに店があり、このビルに入っている他のお店さんも、賑わいに一役買ってくださっています。FDさんの3Dプリンター実演企画もそのひとつ。
FDさんはプロダクトデザイン事業を展開されています。デザインが良いことと高機能であることの両立にこだわった製品は、私もいくつか使っておりますが、台所で重宝しています。FDさんの、ものを作るということに対する熱意は折々にお聞きしているのですが、今回のクリスマスマーケットでの実演の意図は興味深いものでした。
ある分野で伸びる人がその分野に出会うのは、子どものときであることがよくある。スポーツでも音楽でも、機会や場はいろいろある。しかし、ものづくりに出会うチャンスはあまりない。こんなものがあったらいいなと発想し、それを形にするにはどうしたらよいかと考えて生み出すことがものづくり。伝統的な手工芸でつくり出されることはもちろんあるが、最新の技術を使いこなすこともこれからのものづくりにはとても大切なことである。思い描いたものが作り出される工程を実演し、みてもらい、興味を持ってもらう機会となれば、とのことでした。なかなか貴重な機会となると思います。ぜひお立ち寄りになってみてください。
思い返すと、このクリスマスマーケットに参加する界隈の小さなお店たちはみんな、きちんと作られた質の高いものに惚れ込み、それをご紹介したいというところで共通しています。モロッコの羊毛の絨毯、丁寧に仕込んだカクテル、作家さんの器や木のおもちゃ、それぞれがそうです。
良いものは、人が人の持てる力をどこまで出せるかに迫っているようで、伝わってくるライブ感というか、生身の息遣いを感じるような、そんな感覚が好きです。また、そういったことを大切にしていきたいと思いますし、それは小さいときから触れていくことで育つのでしょう。その道のプロになることを目的とするだけが環境教育ではなくて、知る、触れるということそのものが大切なのだと思います。