今日は、保育を学んでいらっしゃる学生さんが、木のおもちゃのことをもっとよく知りたいということで店にいらっしゃいました。保育の現場で木のおもちゃを目にしたときに、とても気になって、研究の対象にされたとのことです。私もそのような出会いだったので、きっとこの学生さんは今後もおもちゃに関心を持って現場に出られるのではないかなあと期待しました。
木のおもちゃに惹かれてしまう方々、自分も含めて、理由ありきではなくとにかく好きになってしまった、みたいな方が多いような気がします。そんなですので、改まって木のおもちゃの良いところや発達に与える影響などなど聞かれると、そういえばなんでだったっけかな?など立ち止まったりしながら、いつものように、このおもちゃはこんなにおもしろい!とおもちゃたちの力を借りて乗り切りました。
子どもは、自分の力を試したいと思っていると思うのです。ぐいっと行くか、様子を見ながらか、それは個性ありますが、機会あらば力を試し、それが成長につながることの繰り返しだと思います。木のおもちゃは、細かいことや複雑なことがあまり得意ではなくて、単純な構造が目で見える、それが、子どもから「これならやってみたい、やれそうな気がする」という意欲を引き出しているのではないか。子どもに「ねえねえ、やってみたいでしょ?ここ、転がしてみたいでしょ?叩いてみたいでしょ?振ってみたいでしょ?」と佇まいで問いかけるのが木のおもちゃだと思います。そして、そう考えているのが木のおもちゃの職人さんで、おもちゃを通して子どもに思いを伝えている。そんな、気持ちが入ったものだから惹かれてしまうのではないかと思います。
学生さんの、少しはお役に立ちましたでしょうか。現場に入られてもぜひ!おもちゃと子どもの心地よい関係を探っていってくださいね。