おもちゃをたくさん選んでいただいている、中央区にある子育て支援センター「こすもすどりいむ」さんに呼んでいただき、簡単な積木ワークと、少しお話しをさせていただきました。
今、おもちゃ選び、おもちゃ遊びを通して私がお伝えしたいことは、安心して遊ぶ、対話による自己決定を積み重ねて育つ、ということなので、内容にはそういったことを盛り込ませていただきましたが、少し補足したいと思います。
なぜ安心して遊ぶことを大切にしたいのか。
それは、人は楽しい気持ち、安心した気持ちの中でより良く育つから。おもちゃもその観点で選びたい。ヨーロッパの木のおもちゃには、安心して遊べる理由がいくつも含まれているということ。
木という素材そのものが持つ感覚の心地よさ。しっかりした重みのあるよく乾燥させた木を使う。おもちゃでもお布団でも、少し重みを感じるほうが体って安心するものなんです。
それから、造りがシンプルだから、触りたいとかつまみたいという発達途中の自然な要求を引き出し、そして応えてくれる。
楽しく遊ぶということについて。
楽しさにも、与えられる受け身の楽しさと、自分から取りに行く主体的な楽しさがある。与えられる楽しさは、刺激を強くしないと楽しめないので、音や光、印象の強いキャラクター、ドキドキハラハラ展開のあるストーリーが必要。飽きさせないよう小刻みにペースをコントロールする。それは安心を奪う、考えることを奪う。
主体的に楽しむには、まだ子ども達は未熟。だから大人の手助けが必要な場面が出てくる。必要なところで必要な関わりがあることで、安心の上に信頼が成り立つ。どんな助けが必要かは、見ていることでわかるようになる。よく見ることと、丁寧な説明と対話が大切になってくるよ、ということ。
お会いできたみなさま、ありがとうございました。