ブルーノ・ムナーリ
アーティストであり、クリエーターであり、教育者であり、と、多彩で多才な顔を持つブルーノ・ムナーリの作品は、アートという遊びを通して人を育てることへの試みが感じられるユニークなものとなっています。感覚的なだけでなく、しっかりデザイン構造をベースにしていることで、考えることを引き出し、自ら、思考を以て分解と再構築をくりかえすことができるものとなっています。
プラス&マイナス
背景が透明になっている正方形のシートを重ねたり、減らしたりして、新しい情景を作り出します。その絵はストーリーを引き出すものとなっており、目的を持って、また偶然に、お話が進んでいきます。色やデザインには秩序があり、合わせていく作業はとても気持ちが良く、大人もつい時間を忘れて夢中になってしまいます。
3枚のシートは、秋の夜の光景でしょうか。
それぞれの絵はわかっているのに、重ねたときに現れる絵には毎回ハッとします。
たくさんの透明シートに加え、台紙の白い紙、霞を作り出すトランスパレント紙や、洞窟の入口のような穴の空いたカードが入っています。
輸入元の説明書より
木が描かれたカードを複数枚重ねれば、森が生まれます。森の上に雨や太陽、月、空を飛ぶ鳥たち、散歩する犬のカードなどを重ねていくと、どんどん場面が変わっていいます。カードに描かれている絵は、次のようなものがあります。
・動物のカード6枚:鳥、蝶、犬、蜘蛛、ハエ、コウモリ
・植物のカード10枚:木、花、歯、枝、アシ、草
・岩のカード3枚:縦にしたり、横にしたりできます。
・その他:星のカード1枚、雲のカード4枚、空に浮かぶ月のカード1枚、小雨から夕立までの雨のカード4枚。雪のカード2枚、太陽のカード2枚。
・大きさの違う穴のあいたカードは8枚。洞窟をつくりましょう。
・蜘蛛の巣のカード4枚。蜘蛛が巣を作るときの様子を、4つの場面に分けたものです。
・橋の上のカードの上に車のカードを重ねれば、橋を渡る車の場面になります。
・手すり、傘をさした人、自転車に乗った人、家、壁、飛行機や船もあります。
・舟の下に置ける海のカードは、ひっくり返せば飛行機を飛ばす空になります。
・家の中から、これら全部を見わたすことのできる窓のカードもあります。