いやいやえんとぐりとぐら、中川李枝子さん

子どもの頃の読書環境は整っていたように思います。ずっと本を読む楽しみと共に生きてきました。

記憶がある頃からは自分で本を選んでいたと思いますが、時々親からもおすすめの本を与えられました。「いやいやえん」は母からのおすすめで手元に来たものです。

「いやいやえん」を最初手にしたときは、あまり魅力を感じませんでした。自分では選ばなかったでしょう。すぐには読まなかったような気がします。今では大好きです。何度も読みました。生涯反抗期の自分にとって、しげるくんは親しみを感じる子です。中でも、お山で食べすぎて動けなくなったお話が好きでした。

初版は1962年。私が生まれるより前からあったおかげで、子どもの頃に読むことができました。子どもの頃に読めて良かったです。中川李枝子さんはたくさんそんな本を残してくださって、私も、私の子どもと存分に楽しみました。軍手製のぐりとぐらは、私が、子どもが小さい頃に作ったものです。

もう新しいお話に出会えないのは寂しいですが、たくさんのお話は、この先の世代にもつながっていくものと思います。