子どもと育ち総合研究所主任研究員・宍戸信子先生による園内研修2回めでした。
今日もzoomを使ったリモート研修です。
お部屋や音響設備を変えながら、少しずつリモート研修環境が良くなるよう、工夫を重ねています。
まだ課題はありますが、研修中はけっこうすぐそこに先生がいらっしゃるような気分になりますね。
さて、前回は実際におもちゃを触りながら、モノに対する知識を深めるとはどういうことか、またそのために何が必要かを確認しました。今回は、そもそも保育の根源とは何か、そしてその実践のために何が必要かということを学び合いました。
保護(養護)することと、育成(教育)すること、合わせて保育であること。
その意味は、子どもが安全と安心を保証された中で必要な育ちの手助けをすること。どちらが欠けても成り立ちません。
安心を感じられないときに壊れるのは「脳」であるというお話は衝撃でした。考えられなくなってしまうそうです。
教育するというのは、物事を教え、覚えてもらうだけではなく、自分で考え、意欲を持たせることであるというのは、もう指針として目指すところとなっていますが、もちろんできることばかりではなくてできないこともたくさんあります。できなくてちょっと困る、でもできるようになりたい、そのあたりがその子の育ちのために程よい課題として、保育者側は適した課題を一人ひとりに設定するわけですが、同時に、子どもが「ちょっと困ってるから助けて」と言える相手としていなければいけない。それが安心感、保護されているということ。
この保育の根っこを実践するために大切なこと。
それぞれの保育者が専門家としての知識を持つこと。ものに対して、子どもに対して、福祉のこと、教育のこと、多岐にわたります。
そして、それをチームとして円滑なコミュニケーションを取りながら実践していくこと。
経験者はきっとわかる、難しいのはむしろ後半。
研修前半は、先生たちが思いをフラットに伝え合う機会として十分に時間を取りました。
意見は違っても良いのですよね。でも、お互いの理解は大切です。
思いを伝え合うコツってあるんですよね。どういった場でも大切なこと。
今日のテキストは、乳児保育の実践について書かれているものでした。
2歳〜6歳の子どもさんを受け入れている園ですが、では0歳〜2歳の育ちについては不要ですか?というと、そんなはずはありませんね。育ちには絶対変えられない順序があって、生まれてから入園までの育ちの上に入園後の生活があるわけですから。
ていねいな保育は0歳からスタートです。
研修2回め。ようやく入り口かもしれません。
これを、保育に当たる保育者みんなで共有していることの意義はとても大きいと思います。
どなたか代表の方が研修を受けて、みなさんにお伝えするスタイルももちろんありますが、叶うなら、みんなで同じお話を聞き、その場で協議できると行動に移しやすいと思いました。
マニュアルがあるものではなく、現場ごとの答えがあります。
さっそく今日のレポートと、次への問題提起、そして宿題をいただきました。
研修を重ねて、保育の根っこを大切にした実践を目指していきます。
〇〇をやっています!と見えやすくわかりやすい何か、ではないかもしれませんが、きっと子ども一人ひとりの幸せにつながることと思います。もちろん大人にとっても。
研修をコーディネートさせていただき、同席させていただき、私にもとても良い学びとなっています。