子どもが就園するというのは、単なる子育ての外注ではないと考えています。家でできることを代わりにやってもらえて、預かってもらうだけでありがたいのは、受け身かなと思います。
園は、専門職による子どもの育ちを支える場であることを、園を選ぶ側も、受け入れる側も意識してほしいと願います。家庭から義務教育につなげるための橋渡しの場所でもなく、その年齢の育ちのためのもの。それは、6歳までの育ちの意味を問うていけば明確になってくることです。
園は、6歳までに必要な経験を専門家のもとで学ぶ場所。だから、園を選ぶ方も選ばれる側も、理解し、理想を持てたらいいなと思います。お家の方の意識が高まることで、園も育つし、保育者も育つし、それが子どもの育ちにもつながるのでは。保育需要の高まりの中慢性的な人材不足の現状、先生たちも意欲を持ってお仕事したいですよね。今後は、本質を備えた保育が残っていくのだと思います。
保育study2021では、そのことを強く意識して日々の保育に向き合っていらっしゃる園の取り組みをご紹介することで、園選びの目、園の方針が向かう先が、子どもにとってより良いものになることを目指しています。長くお付き合いさせていただいている、信頼のおける園さんとの打ち合わせの時間は頷くことばかり。熱くおもしろいお話しをお聞きするたびに、これ、もっと多くの方に聞いていただきたい!と、準備にも力が入りました。
大人にはいろんな事情がありますが、子どもがそのしわ寄せを受け入れることは将来のあまり明るい話ではないでしょう。根気強く、子どもの未来を支えていけたらと思います。