機織り機に手を動かす、1本の糸から

店内では、はた織り機を3種ご紹介しています。

糸から布に織りだす仕組みはどれも同じです。

イネスには「そうこう」がついていて、経糸を上下に分けることができるので横糸を渡しやすいことや、目が細かいので目の詰まった生地に織り上がることが特徴です。

手おり・小は、基本的な仕組みがわかりやすく、糸から布への体験が楽しめます。織り機そのものをフレームのように使ったり、裂き織りなどにも適しています。

角型織り機は、横糸を渡すのも手作業で、ゆっくりゆったり、糸がだんだん面になっていくのを指先を十分に使って経験します。

おもちゃというよりは、大人の手仕事にも充分に応えてくれる本格的な道具です。

私は、少女!の頃は手芸が好きでした。大高輝美さんのフェルトマスコットづくりが流行していてそこから始め、ビーズとワイヤーで作るマスコット、かないともこさんのねんど人形、刺繍、編み物、洋裁、いろいろ、思い出すとでてくるでてくる。

ずっとお休みしていたことでも経験のあったことは再開するとけっこう思い出すようで、最近また糸を手に取ると思ったよりちゃんと動きます。むしろ、当時挫折したことも人生経験のおかげ?でしょうか、なぜかできるようになっていたりして。とても楽しいです。

子どものころは織り機なんて持っていなかったですが、編み物の残り糸でおそろいの織物を作るのが大人になって新たに加わった楽しみです。のんびりした子ども時間があって、それからしばらくはとっても忙しくて忙しすぎて、やがてまた、少しずつ時間は自分に戻ってくる。その頃に、やっぱり無心に好きなことをしていた子ども時間があったことはとても大切なことだったのでは、と改めて思っています。