保育現場で困っている「おとな」
内容紹介
こどもとおとなが関わりながら生活する保育現場では、対応に苦慮する「保護者」に悩み、関わりや指導に困る「保育者」に戸惑う場面がたくさんあります。
園として困り、保育者として困り、一人のおとなとして困っているのです。本書は、保育の中心にいる「こども」を行き詰まらせないために、そのような「保護者」と「保育者」の姿を、どのように理解するのか、どのように対応するのか、解説、提案します。
保育者としての希望を持ち続けていただくための解説・実践書です。
目次
はじめに──こどもを行き詰まらせないために
第1章 「対応に苦慮する保護者」「関わりにとまどう同僚」を知る
・「対応に苦慮する」「関わりにとまどう」は、行き詰まっている表れ
・キーワードは「感受性」と「注意力」
・「感受性」とは
・「注意力」とは
・「対応に苦慮する保護者」「関わりにとまどう同僚」に対応する
第2章 「対応に苦慮する保護者」「関わりにとまどう同僚」 への関わり
・1 気持ちが伝わらない
・2 関わりを避ける
・3 自分の思い通りでないと感情的になる
・4 マニュアル通りにしようとする
・5 「わかりました」と言うが、その通りにしない
・6 人間関係をかきまわす
・7 ひとを、ものごとを、否定的にとらえる
・8 責める、抗議する、批判する、要求する
・9 自分は、正しい、できる、と思っている
・10 素直に認めない
・11 忘れる
・12 自分で決めることができない
・13 相談ができない
・14 ちゃんと見ていないようだ
・15 疲れている
・16 責任感がないように思う
・17 感情的で、巻き込まれそうだ
第3章 こどもを行き詰まらせない「おとな」の関係を築く
・「こどもを行き詰まらせない」ために、保護者を、同僚を、理解する
・「保護者と保育者」の関係をどのように育むか
・「保育者と保育者」の関係をどのように育むか
・保育者である自分の感受性と注意力を知ることが大切
・こどもが、保護者が、模倣したくなる保育者になる
第4章 こどもの就学へとつながる「おとな」の関係を築く
・事例:言葉の発達が遅れていると思われるこどもの保護者にはたらきかける
・判断をおしつけない
第5章 こどもを手伝うように、おとなも手伝う
・保育者は、こどもが「できない」ことを手伝い続けている
・こどもが「できない」ことを手伝うこと、その理由
・個々のこどもに寄り添う保育の手立て
・保育者が救われて、こどもを行き詰まらせない、
・おとなを手伝うように、こどもを手伝う。
・こどもを手伝うように、おとなを手伝う。
おわりに──おとなも行き詰まらせないために