夏休み、千畳敷カールから木曽駒ケ岳

スタディツアーを無事終えて一安心しました。緊張がほどけました。ツアーの翌週に少し夏休みを取り、山に出かけました。

長野県駒ヶ根市の木曽駒ヶ岳は、中央アルプスに位置する2956mのお山です。日本アルプス地帯の高山は、見渡しても山ばかりなのが好きなところ。特に3000m近くなると、背の高い植物はもう見られなくなり、ハイマツという高山帯の低木が這うくらい。土もない、岩だらけの上に立ち、あたりを見渡しながらその空気を吸うことが最高に気持ち良い。山登りの何が好きかと言うと、その山にいること。なので、それは頂上も目指したいですけど、頂上タッチしたらすぐに下りてくるのではなくて、山の上でも、頂上直下でもいい、少しでも長くそこに佇んで、山を感じていたい。

むしろ年々、少しラクにその地点に到達できるのであればそれはそれでありがたいところもあり、木曽駒ヶ岳はなんと、2600mあたりまでロープウェーで登ることができることからも、決めました。

ロープウェーの終着点は、誰でも歩ける観光地のようになっていて、ここまでを目指す人もたくさんいます。千畳敷カールという、雄大な半円状地形が目の前に広がり、それを眺めるだけでも気持ち良いと思います。

小学生の頃に訪れており、もう一度来たい思いもありました。

お山は当時のままでしょうが、展望デッキができていたり、カフェなんかもあって、山登りをしない人にも楽しめる場所になっていました。

登山の装備を整えてきましたので、登山者の領域に進みたく、登り始めました。

もちろん、事前に下調べはしてきます。最初に急登が続き、その後は尾根伝いに比較的なだらかであることを心得ていましたが、それでも最初の登りはきつかったです。高山は酸素が薄く、またロープウェーなどで一気に高度を稼ぐと、体が高所の順応に追いつかず、平地より息が苦しくなります。

実は、前日夜間に記録的豪雨があり、通路チェックのため登山バスの出発が4時間遅れました。日帰りで下山する予定だったので、高地でゆっくり順応する時間もなく、木曽駒ヶ岳の手前、中岳で折り返すことになりましたし、昨晩のたくさんの水分が山に上がってきて眺望もなくガスで真っ白でした。

登山的にはつまらない部類に入る山行となったのですが、それを上回る山の迫力がそこにはあって、時々雲が切れて景色が見えただけでも嬉しいし、急登登りきった上の小屋で食べた暖かいおしるこは沁みました。

山の中で登山中にレインウエアを出すことがなければ、自分としては万々歳です。冷涼な空気をたくさん吸って、満足しました。

登れば登るほど、また登りたくなる。木曽駒ヶ岳は素晴らしいお山で、また来たいと思いながら下りました。