指先遊びから
木製のフレームに金属棒が均等に10本、横向きに渡されています。それぞれの金属棒には、カラービーズが10個ずつ通っています。合わせて100個のビーズです。カラービーズは、金属棒を右へ、左へ移動します。ビーズを動かしてもフレームの中のビーズの総量は変わりません。
1歳後半ころからの遊びでは、指先でビーズを左右に動かす動きを楽しめます。ビーズが散らばらずレールに沿って動くのがおもしろく、手の動きを促します。おひざに乗せて遊べる大きさで、好きな場所で遊べるところが手軽です。
数遊び
子どもと数ということについては、モンテッソーリ教師養成機関で学んだときに新しい概念を得ました。それまでは、数字が読めること、書けること、1から順に数え上げることができること、それが子どもと数との出会いだと思っていました。
モンテッソーリの「数」の分野で、数字ではなく量から入っていったことに新しい気付きがありました。感覚として大小を経験し、量には段階があることを知ってのち、量を分解すると数になっていくことを経験します。これをきっかけに、遊びの中で数に出会うときには、量の違いや変化を意識するようになりました。
百玉ソロバンと言われるこの形のおもちゃもその一つです。ビーズを左右に分けることで、量の違いを理解します。その量を構成しているビーズの数を数えることで、大きい数字、小さい数字を知っていきます。
初歩の四則演算、繰り上がり、繰り下がりが視覚的にわかりやすいでしょう。数に結びつけることを特別に意図しなくても、遊ぶ中で気づきを得られるおもちゃです。
色は、5色が2回繰り返されています。5は、片手で数えられる数字として、数に関わるおもちゃで用いられる機会があります。