エルツ地方・ザイフェン村の工芸品

とても手間のかかった木彫のお人形です。輪郭のふくらみなどを見ると、時間をかけて丁寧に削りだしていったことがわかります。シンプルな中に気品と生命力が溢れ、いつまでも眺めていたくなるお人形です。洋服の柄は入荷時期によって異なります。一つずつ手彫りなので、写真と印象が同じではないことがあります。

クリスチアン・ヴェルナーさんの工房を訪れた時、出迎えてくれたのは巨大なトナカイでした。サングラスをかけて、台車に乗っています。ライフェンドレーエン技法というろくろ細工技術を確かに守っているクリスチアンさんですが、デザインに今らしい遊び心を加えたのでしょうか。

ドイツ、エルツ山脈地方ザイフェン村でおもちゃを作り続けているヴェルナー家の作品です。伝統のろくろ工法で作られた小さな動物が、オルゴールの上でくるくる回ります。ハンドルを回すとメロディーが鳴り始め、お人形たちが動きだします。音を聞きながら眺めていると、次第に気持ちがホッと温かくなってきそう。

削り木の技法で作られた装飾用の木です。ろくろに細長い円錐状の菩提樹材をセットし、枝をひとつひとつのみで削り出していきます。技術を習得したマイスターは限られた、貴重な技法の製品です。巻かれた繊細な表情のツリーは、何と一緒に置いてもお互いを引き立て、サイズや色を変えてたくさん並べる楽しみ方など、1年を通してさまざまです。